2009年7月29日水曜日

べんがら塗り箪笥

3年前、きものを着たいと思い始めたころ
普段着の小紋や紬は若いころのものしかなく
なんとかお安く手に入れたいと思いました。
そこでネットオークションをのぞいてみたら
とても1日では見られないくらいたくさん…
無尽蔵の宝の山に思えました。

オークションではじめて買った小紋。ベージュに緑味のぼかし地、秋らしい柄。

きものや小物が増えるにつけ、保管場所に困ってきました。
おそらく素直に考えたら、
簡単なきもの箪笥を買うところでしょうけれど
それでは芸がない。
以前からとても気になっていた、べんがら塗りをしてみたくなったのです。

失敗して元々、の覚悟で古~い桐箪笥を手に入れました。
もちろんオークションです。
江戸時代の覚え書があり、色も完全に焼けていました。
裏はこんな感じ。上下2段に分かれます。
吉備レモンさんのお嬢さんに手伝ってもらい、べんがら塗り。
べんがらは「古色の美」の検索で出てくる南大阪にあるお店から通販で買いました。

完成!!抽斗は赤、周りは黒、雰囲気がよくて大満足。

きもの遊びできるのもひとえにネットオークションのおかげ。
それほど好きではないパソコンですが、
これに関しては感謝してます。

2009年7月21日火曜日

淡路島花火・行きはヨイヨイ帰りは雷雨

海の日の3連休はお天気に恵まれませんでしたね。
19日には警報まで出ましたが
そんななか能天気に花火を見に行きました。
目指すは淡路島の『明石海峡公園』。


ちなみに、きもので運転するときには
背もたれをお太鼓の分だけ浅い角度にし
足袋の上からはける靴を用意しています。

今回の注目は
同行のきもの属、北摂プラムさんの装いです。
冴えた青色の夏のお召しはプラムさんのお祖母様のもの。
お祖母様はとってもセンスのいい方だったようで
年代ものですが、どれもおしゃれ。
我が家であれこれ相談しながら着付けたので
それもまた、楽しめました。


ざっくり織られた夏帯は張があり
 帯だけ見ているより
 結んだ方が立体感が出ていい感じ。

足元は下駄サンダル。
 パンツスタイル用に購入したものを
 カジュアルに合わせました。

花火の前に『淡路夢舞台』のレストランで腹ごしらえ。
ホテルのレストランが満席でこちらにしましたが
安上がりでかえって助かりました。


お茶だけはゆったり『ウェスティンホテル淡路』へ。
私は代わり映えしないいつもの絽のきもの。
もう少し気軽な夏のきものがほしい…。


花火は『明石海峡公園』の芝生広場から見るのがベストだそうですが、公園内をきもので1km近く歩くのを避け、
レストラン棟の展望台から、高みの見物にしました。
のどかな地域のお祭りといった規模の花火。
でも、これくらいがきものおばさんにはぴったりです。


途中から花火と雷の競演になり
車に乗り込んだとたん
ポタ、ポタポタ…ザーッ、バシャ、バチャ、ビャ~!!~××~×!
わけがわからないくらい滝の雨になりました。
きもので花火、の記憶まで消し去られそうな結末。
これも、また一興、かな。

2009年7月17日金曜日

犬にひかれて犬寺参り

兵庫県の神河(かみかわ)町ってご存知ですか。
瀬戸内と日本海のちょうど中間くらいにある山里。
以前の大河内町と神崎町が合併した町です。
清涼感があっていい印象をもっているこの町へ
知合いの方に誘われ、
一昨日、ワンコ連れで行ってきました。

きものには関係ないのですが
行ったところが社寺なので、和文化ということで…。

播磨西国第十五番札所の法楽寺は、通称犬寺(詳細略)。
越知川縁から山門をくぐると石段が空をめがけて上っています。

7月の登りは人も犬も息が切れますが
樹々が影をさしかけてくれるので助かります。


境内は石灯篭や植栽など手入れがいきとど
いており
こじんまりしているものの風情があります。







正面には連なる山々
空気もおいしい~!
楓が多いので、秋には紅葉がきれいなはず。
きものなら上の駐車場まで車でも行けます。



このほかにも周辺には犬にまつわる伝説が残っています。
犬塚や犬見川なんていうのもありました。


家に帰り着くと
法楽寺近くの和菓子屋で買った犬寺もなかで一服。
「今日は最高気温…」なんていうニュースが
遠く感じられる一日でした。

2009年7月13日月曜日

きもの属増殖は楽し!

ブログのスタートが 夏 というのは考えもの。
暑くなるときものを着る機会が減りがちです。
おでかけが少なくなるかわり、
今までに出かけたときのことや
独りよがりなきもの話をご紹介していこうと思います。

実は先日、とてもうれしい電話をもらいました。
「着ているものをこんなに褒められたのは人生ではじめてよ! ありがとう~!!」
この春、北摂プラムさんを通じてきもの仲間になった
千里グレープさんからです。

はじめて出会った日から乾杯しちゃいました。

まだきもの初心者の彼女に代わり
(私もたった3年ですが…)
染紬の単と綴れの夏帯をネットオークションで調達しました。
これが綴れの夏帯。
写真では質感や輝きがいまいち表現できませんが
実物はうっとりするほど素敵です。


グレープさんは早速それを着て同窓会に出かけたところ
皆さんが褒めてくださったとのこと。
私まで「やったね!」という気分です。
当日の着付けは北摂プラムさんが手伝い
お似合いの日傘とバッグも持たせて送り出した
と聞きました。
友達同士で助け合うと楽しみも倍増。
こんな風に、きもの属が増えるとうれしい限りです。

2009年7月5日日曜日

きもので能楽

今日は京都観世会館へ能を観にいきました。
きもので能なんていうと、かなりの通に思われそう。
でも、有名な題目さえまったく知らないド素人。
友人から時々声をかけてもらい、
年に数回楽しませてもらっている程度です。

今回の演目は「国栖」、くずと読みます。
舞台に舟が登場しますが、
能に使われる道具はどれも簡略化されシンプルです。
舞台装飾をシンプルにすることで
いっそう衣装や繊細な動きを際立たせているのでしょうか。

ランチは疎水沿いのカフェで。
京都の夏は暑いというのが定説ですが、
今日は曇天のため外の席でも案外涼しくって◎でした。

友人の北摂プラムさんの今日のきものは阿波しじら。
本来は浴衣として着るそうです。
柄が素敵だから襦袢を重ねた着方でも魅力的です。
私はピンクベージュの絽のきもの。
どんなきものを着ても京の街並みが引き立ててくれます。

2009年7月4日土曜日

「まぼろしの薩摩切子展」

先日、神戸市立博物館で開催されている「まぼろしの薩摩切子」展に行ってきました。
同行のきもの属は、ビジネス英語を操るキャリアウーマンの吉備レモンさん。
きものでの行き先は、どこでもいいというわけにはいきません。
◆イメージにふさわしい
◆歩きやすい
◆暑い季節には涼しい室内
◆半日でもそれなりに楽しめる
◆カフェで休憩がとりやすい
◆それほどお金はかからない
などという理由から、定番にしているのは美術展です。

二人とも以前は旧居留地に勤務していたので、
久しぶりに歩くと懐かしい・・・いや、確かに懐かしくもあるんですが
それよりも変貌ぶりにビックリです。
私の通っていたころは単にきれいなオフィス街だと思っていたのに、
すっかりブランドショップの並ぶ観光地の雰囲気ですね。

博物館に行く前に近くの異人館レストランでランチ。
こういうレストランやカフェはきものがよく似合います。
食べたのはハヤシライス。きもののときスプーンは食べやすいです。
余談ですが、避けたいのはスパゲッティーかな。

薩摩切子は一般的な青のほかに赤、緑などもあり、
切り込みのデザインは思った以上に豊富でした。
かっちり規則正しく刻むのに、浮かび上がる文様は繊細で柔らかい。
昭和の時代にどこの家にでもあった切子モドキのガラス器とは大違いです。

2009年7月1日水曜日

はじめに

ブログを始めようと決心してから早2週間、
ようやくパソコン周辺の環境を整えられました。
年齢はすっかり迫力おばさんだけど、きものは初心者。
着るたびにドキドキ、ウキウキしています。


そう、きものを着ると、ちょっとしたお出かけでも
晴れの気分になれるんです。
中年を過ぎると、洋服を着てもどうも見栄えがしなくなり、
鏡に映る自分に「こんなはずじゃない!?」
と思うことが多々あります。


恥ずかしながら、頭のなかでは120%輝いていた
若いころの姿のままのイメージがかたまっているんですね。
だから、まぎれもない今の自分の姿を見ると
どうもパッとしない…。ところがきものを着ると
年相応ながら新鮮な自分が立っていて、
まだ、私にもおしゃれ心が残っていることに気付きます。

ただ、一人で着てもつまらないから、
友達を一人、また一人と巻き込み、
きもの仲間を増やしています。
目指すところは決して本格派ではなく
気軽に楽しめることが一番。
「大人から始めるピアノ」と同様に、
「中年から始めるきもの」といったところ。
きもの遊びを通して、
和文化にふれていきたいと思います。