2012年7月28日土曜日

異空間に導かれる『いわたえん』


「東灘警察署の近くに気になるお店を見つけたわ。今度行ってみて」
明日香紫さんから聞いたお店の名前はお茶と茶道具『いわたえん』といい
場所は阪神御影駅と国道2号線の間です。
この界隈は商業ビルが並んで賑やかですが、幹線を一歩入ると静かな住宅街。
彼女から聞いた通り、マンションの1階にパンフレットを立てかけた小さな入り口がありました。
一室をお店に変えてあるのかな?と思ったら、
中には炉を切った和室があり、別室には素敵な茶道具がたくさん並び・・・
いろいろお話をうかがったあと、さらに奥へ。

ウワァ~!!
 
導かれた先は古民家の縁側につながっていて、
ゆらめくガラス戸の向こうには手入れの行き届いた中庭
御簾のかかった二間続きの和室
隅々まで清められた建具に趣向を凝らした飾り
さらに
明治末期に建てられた由緒ある茶室『無名庵』・・・

ここがどこかを忘れてしまいそうな空間が広がっていました。
 
入り口から想像した姿をはるかに裏切られ
感動の嵐!
和心をそそられるお店との出会いに期待が膨らみます。


2012年7月21日土曜日

手作り帯締め

帯締めの大切さをブログにアップしたら
北摂プラムさんからタイミングのいいお便りが届きましたのでご紹介します。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・北摂プラム


旧友と久しぶりに出会い、最近着物を着るようになったと話していたところ、その友人から帯締めをたくさん頂きました。
それも何と手作りです。
お琴に三味線と多彩なうえに組み紐という技まで身につけ、和文化の達人と呼びたいくらいです。
どの帯に合わそうかな、考えるとちょっとワクワクします。 






心ばかりのお礼に花額を作りました。
こちらは手作りの達人ジャスミン茶々さんに教えてもらいました。












手作りの帯締めのお返しに手作りの花額、手作りのキャッチボールが素敵!!

2012年7月20日金曜日

帯締め・帯上げ、小物が決めて


最近、きものの着こなしでつくづく小物の重要性を感じています。
きものと帯の組み合わせで大まかに決まりますが、
それだけでぴったりこないときにも
帯上げと帯締めでかなり雰囲気を変えられます。



例えば先日ベージュの小千谷縮みに
サーモンピンクの麻の帯を結ぶときのこと。
きものと帯だけではボケた感じがしました。







帯締めで引き締めようと、
はじめは濃い紫系の帯締めをしてみましたが
それでは重すぎて暗くなりました。








そこで、
生成り色に紫と濃い目の桃色が入ったものに変えてみると
くっきりすると同時に明るさも加わり
「あ、これ!」と決まりました。



帯締め、帯上げはなるべくいろいろな色味を揃えておくと着こなしの幅が広がるように思います。

2012年7月19日木曜日

甲南大学公開講座レポ/その2


こんにちは、恵美須パープルです。

最近受講した甲南大学の春期公開講座「子どもの才能を伸ばす環境づくり」の備忘録2回目です。
今回は、ロンドンオリンピック女子柔道日本代表のコーチもされているスポーツ科学の先生の講義も加え、運動の発達について印象的だった内容をご紹介します。

《その2 発育・発達を促す運動について》

生まれたばかりの赤ちゃんがする運動は反射運動といい、自らの意思がなくてもするもの。
口に入れたものを吸うとか手をぎゅっと握ることなどが代表的ですが、それらは首が座る生後56か月ごろを境に消失。その後は自らの意思で行う随意運動に変わっていきます。

私たちが日ごろ行っている動き全般が随意運動だと思うのですが、とても簡単にしていることでも実は脳と筋肉が複雑に絡み合っているそうです。
そのプログラムを面倒臭く表現すると(カッコ内はあくまで恵美須パープルの意訳です)
1   意思の発動                   「ボールを蹴るぞ」
2    動作目標の決定            「あそこに置いてあるボールだ」
3    使用筋の選定               「○○筋と●●筋を使うべきだ」
4   タイミングの決定          「走り込んでここで右足を上げて」
5    力の調整                      「左右の足のバランスをうまくとって」
6    運動出力                      「よし、今蹴るぞ」
7    体性感覚                      「蹴って足に当たった~」

こんなに複雑な指令&伝達を、人間は瞬時に行っているのです。そしてこの経験の多さが脳と筋肉との経路を多く作り、結果、「運動神経がいい」人になっていくそうです。運動神経という名の神経はないと聞いてビックリですが、脳と筋肉の間で行われる情報の処理伝達の感度がとてもいい人のことだと思えば納得。運動が脳の発達と直結していることがわかります。
幼児はこのプログラムを懸命に行っている時期ですが、1歳までの乳児期には親からの刺激などで随意運動をさせてあげることが肝心。赤ちゃんマッサージも随意運動を促すにはいいんだとか。

運動というとついスポーツのことかと思ってしまいますが、手先や体を動かすという意味では楽器の演奏も運動です。
楽器の演奏については脳科学的な面からも研究が進み、パフォーマンスの向上に伴って脳の運動野のうちの手指にかかわる領域が拡大していくことがわかっているそうです。ただし、7歳以下で始めた場合と7歳以上で始めた場合には上達に差があるなど、習い始める年齢に臨界期があるとか。昔から習い事は6歳からというのは案外科学的なのかも。
ちなみに、赤ちゃんにモーツアルトを聴かせると発達に効果があるかどうか…の真偽のほどは「確かめられない」そうです。
ブリティッシュロック好きな私は、息子の乳児期にはピンク・フロイドをたくさん聴かせるつもりでしたが(なんか賢くなりそうでしょ)、CDかけると自分が辛気臭くなってしまい全く無理でした(笑)。


さて、本当に体を動かす意味での運動には、基礎となる基本動作が36あって、それを児童期に導入していけば、バランスのいい身体感覚を身につけられるようです。
◆姿勢の変化や安全性を伴う9つの動作→立つ、組む、乗る、逆立ち、渡る、起きる、ぶら下がる、浮く、回る
◆重心の移動を伴う9つの動作→走る、登る、歩く、跳ねる、泳ぐ、垂直に跳ぶ、くぐる、滑る、這う
◆人や物を操作する18の動作→持つ、支える、運ぶ、押す、当てる、掘る、蹴る、押さえる、捕る、振る、こぐ、渡す、投げる、倒す、引く、打つ、つかむ、積む
なかでも組み合う(組む)ことは、相手への思いやりができるので、特におすすめだそうで。…なるほど、柔道の先生の講義ですから説得力ありますね。

特に強調されていたのは、子供、特に幼児の自由遊びの大切さです。幼稚園の放課後をお稽古ごとで埋め尽くすよりも、子供ひとりで好きなように遊ばせる時間をたくさんとるのがいいとのことで、自由遊びが不足すると、不安を抱えて社会にうまく適応できない大人になる懸念があるとまでおっしゃっていました。
わざわざ運動教室なんて行かせなくても、遊びの中で基本動作が身に付いていくのでしょうか。
より専門的に子供にスポーツをさせていく場合のお話は、またの回にご紹介します。

2012年7月15日日曜日

服部緑地公園の蓮池


服部緑地公園の蓮池が見ごろを迎えていると聞き、
早朝、散策に出かけました。
独身時代にはこの近くに住んでいて、
緑地はホームグラウンドでした。
なんでも昔ボート池だったところが、蓮池に変わったとのこと。
どおりで大好きな蓮池を知らなかったわけです。


驚くほど広大で、すぐそばで観賞できるようになっていました。
目いっぱい花びらを広げているもの、ボールのように丸い蕾、まだ固い蕾・・・
若いころは特別好きということもなかったのに
いつのころからか、いきなり手を広げたような姿が
幻想的? 清々しいのに甘美?
なんと表現していいのか分かりませんが、あの世的で惹かれます。


ひまわりロードを抜けて梅雨明けの街へ戻りましょう。



2012年7月13日金曜日

ビジター茶の湯自主練習



五十の手習いではじめた茶道
若いころと違って、なかなか覚えられません。
ビジター茶道だから楽しければいいと割り切りつつも、
少しは身に付けたいところ。
ご指導いただいている宇山先生がミクロネシアへ行かれていてお稽古が抜けているので、自主練習です。

床の間に見立てたお花、それらしく間に合わせたお道具。
北摂プラムさんの家で、できる範囲で復習しました。
まだまだですわ~


2012年7月10日火曜日

『吟座えにし』さんのHP完成



主人の知人が天然活魚と地酒のおいしいお店を経営されていて、簡単なホームページがほしいとのご要望を受け、先月、お店の2周年に合わせてアップいたしました。


よろしければ、『吟座えにし』さんのホームページをのぞいてみてください。








私たち自身、ブログの次の展開として、ここからどんな風に広げて行くか、深めて行くか、
他の事と連動させていくのかなど、模索しながらホームページを作りました。
やってみるとだんだんHPの特徴などがわかってくるものですね。
雑誌や本の編集の経験を活かして、パソコンが苦手な個人やお店の
シンプルなHP作りなどのお手伝いしたいと思うようになりました。

友人たちから「ブログ見たよ」、「HP見たよ」と言ってもらうのですが
3つに分かれてバージョンアップしていることを把握してもらえているのか不安なので
再度、書き込ませていただきます。

ホームページ『晴れてらす 和文化ギャラリー』
きもの属に役立ててもらえる情報サイトを目指します。
これが管理事務所のようなもの。バックはピンク色。
ブログ『晴れてらす 和目ようき科きもの属』
本ブログです。きものの話題以外にわん子なども登場します。
従来の色の雰囲気を引き継ぎ、バックはブルー系です。
ブログ『晴れてらす きものの着こなし』
着こなしをカタログ的に見られるようにピックアップ。
装いの色を邪魔しないよう、バックはグレイです。

2012年7月4日水曜日

みのお山荘風の杜で女子会 大阪・箕面市




久しぶりに風の杜に食事に行きました。
きもの属4人+ご年配のご婦人2人の女子会です。いつものレストランとは違い、掘りごたつ式になった個室。次々に女性好みの可愛く盛られた料理が運ばれ、どれもおいしくてシアワセ。

窓からは街側ではなく山側の景色が広がっています。雨上がりの箕面の山は勢いがあって見ているだけで清々しい。
このところ雨続きだったのに、ご褒美のような一日でした。

2012年7月3日火曜日

甲南大学公開講座レポ/その1


こんにちは、恵美須パープルです。

45歳で初産した息子がもうすぐ3歳になります。
更年期プチ症状が炸裂しながら日々子育てに追われていて、なかなか自分だけの時間が作れないなか、
現在、甲南大学の春期公開講座「子どもの才能を伸ばす環境づくり」(社会人対象/全5回)を受講中です。
脳科学、スポーツ科学、心理学からのアプローチのため、テーマを子育てに限らなくても興味深い話だと思いましたので、印象に残った内容を数回に分けてご紹介しますね。
自分の言葉になるとどこまで正確にお伝えできるかわかりませんが…、雑学程度に読んでいただけると幸いです。


《その1 脳の発達について》

ヒトの脳にはさまざまな情報を持つニューロンという神経細胞があって、成長するとともにどんどん分裂して増えていきます。この分裂が活発なのが母親のお腹の中にいるときで(ピーク時で毎分25万個誕生!)、終了するのが生後2歳ごろ
そしてその神経細胞同士がシナプスという繊維で次々につながっていき、ビシバシに情報を伝達しながら加速度的に発達していくというわけです。このシナプスも出生後には神経細胞1個あたり2500個くらいついていて、増えて最大密度になるのがこれまた2歳くらい

その後シナプスの数は一旦減少するのですが、その理由は人間にとってムダな情報を省きシナプスを作り直していくという作業が始まるから。たとえば、人間の赤ちゃんは、人間の顔ばかりではなく、動物の顔も個体別の細かな違いを完璧に見分けられるそうですが、そんな能力って別に人間社会を生きていくのに必要ないでしょう? だからそこは省いてしまうと。
そのほかにも、この世の中を生きていくために必要な情報をどう処理して記憶するのが最適かを試行錯誤しながら、最短のシナプスで情報を処理できるようにするのです。
つまり、回路をより効率よくシンプルにするということでしょうか。

凄すぎるわ、脳。
でも、いらないものを削っていくなんて、ちょっともったいない気もします。

だから、3歳ごろで記憶がいったんリセットされているのはこういう理由です。
「改めて最適な方法でこの世界を学習していく」ことが始まるのが3歳ごろからなんですね。
うーん、うちの息子は今ちょうどここらへんだ。

ということは、赤ちゃんの脳はまっさらなのではなく、すでに自らの世界観を持っている状態だということ。このことを知ってから、出先で見かける赤ちゃんを見る目が変わってきました。

こうして発達が続いて、12歳でほぼ成人と同じ容積になるそうです。
もちろん、人とのコミュニケーションや道徳などに影響するような、あとから発達していく部位もありますが、初期の爆発的な勢いはありません。

ところで、子供の脳神経の発達に大きく影響するのが、睡眠。
睡眠によって記憶の整理・定着・統合・忘却などを行うのです。
ですから、幼少期の睡眠不足は脳に悪影響を及ぼすことが知られていて、
特に記憶・学習に問題が生じたり、相手の顔の表情を見て理解する力が低下するんだとか。
睡眠を司るホルモンのメラトニンを分泌させるためにも、
静かな暗い部屋で10時間以上(未就学児)は寝るのがいいとのことです。

もちろん、脳は身体代謝の20%を使うというエネルギーの大食らいですから、
大人だって脳を休めてあげないといけませんよね。
良質の睡眠を得るために早寝早起き、規則正しい食習慣を…。
結局はそこにつながるんですね。
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毎回大教室がいっぱいになり、質疑応答は時間が足りなくなるほど多く、
アカデミックな雰囲気の中で講義を聴くのは新鮮でした。
説明はすべてパワーポイントを使って、時には動画も挟み込んで視覚的にも工夫されており、
自分が大学生だった30年前とは隔世の感がありました。
和文化の箸休めに、ボチボチお伝えしていきます。

2012年7月1日日曜日

大槻能楽堂へ 大阪市



大槻能楽堂へ「熊野」という演目を見に行きました。
くまのではなく、「ゆや」という女性の名前。
今回は大学の先生の解説付きでした。
それによると、昔は女性の名前は正確に漢字が当てはめられていたわけではないので、「遊屋」や「湯谷」と表記されることもあるそうです。事前に解説してもらうと、私たち初心者には分かりやすいです。










お能の前に明日香紫さんとジャスミン茶々さんと待ち合わせて、阪急梅田17番街6階の茶寮ちもとで軽くお昼を食べました。長らく阪急梅田を利用していますが、3人ともこんな都合のいいお店があったなんて知りませんでした。
甘味処ですが、お赤飯などの軽食もあり、週末だというのに空いている。
席はゆったりしたソファー、しかもJR大阪駅がスカッと見えるロケーション。
きもの属の待合わせにはぴったりです。