2014年3月24日月曜日

卒業式、袴で美活のお手伝い


「大学院の卒業式に袴を着たいんだけど、どうしたらいいか教えてほしい」と、2月にご相談を受けました。
袴を着るために何がいるの?
ふだんきものを着ていないと、箪笥に入ってはいるものの、それが何なのかさえわからない。
残念ながら日本の現状ですよね。
私も初めはそうでした。
そのためにずいぶん余分なものまで買ってしまいました。

とりあえず、お宅にあるきものを拝見。
きものだと思ったものが羽織だったり、夏物と思ったものが袷だったり。いろいろ合わせてみて、まず決まったのがお姑さんのレトロ羽織。
全体が銀通しになっていてきらめいています。
そこに赤と緑の絞りが入り、さらに刺繍が刺してあります。
時代物だからこその素晴らしい技です。

彼女は私より少しお若い同世代。
社会的実績もあり、今回は博士号を授与されるご自分の卒業式。
晴れの日のイベントですもの、年相応に落ち着いて、なんて言わなくてもいいですよね。
学部生の振袖に対抗するんじゃなくて、でも、付き添いのお母さんではない、カッコよさがほしい。この羽織なら、ぴったり!!
きものはグレイ→青磁→紋付の黒の縞、と決まりました。

袴はオークションで調達することを考えていたのですが、
着付けをお願いに行った有先生にご相談し、深緑から黒のグラデーションになったものをレンタルすることになりました。


いよいよ当日、帯の見せ方、伊達衿のさし色など、有先生ならではスパイスが加わって、さらにカッコよく決まりました。

神戸市役所の花時計の見えるレストランで、ささやかなランチのお祝い。
6年前、大学院入学を焚きつけた私の予想をはるかに超えて、本当によく頑張られたなあ、
実のあるステップアップを成し遂げられたあ、と感動しきり。
身近な方のいい出来事ほどうれしいことはありません。
おめでとうございます!!!