2016年11月14日月曜日

天へ旅立ったワン子

老いは後戻りしない・・・
これは老犬にも詳しい中塚圭子先生に教えていただいた言葉
10年以上もご一緒に仕事をさせていただき、よく分かっていたつもり
だから、うちのワン子もそろそろと思いながらも
秋になって食欲が戻ると、年を越せるかもしれないと望みをつないでいました。
でも、やっぱり、老いは後戻りしない・・・
117日、天へ旅立ちました。

1週間前の月曜まではいつも通りだったのに
火曜になって突然何も食べなくなり
それでも水曜には家の周囲を散歩できたから、
まだ深刻には捉えていませんでした。
ところが木曜になっても食べず
痙攣が出てきて、一気に体重が減り
金曜日、連日点滴を受けても水以外は口にせず
「お母さん、もう食事はいらないの」って
体の中のエネルギーのスイッチを自分で切ったかのようでした。
いよいよ覚悟しないといけないのかと思うと
どうしようもない寂しさが押し寄せてきました。
まだ、受け入れきれない・・・
週末に、娘が横浜から帰省し、家族3人揃ってワン子を見守りました。
日曜には点滴を止め、痙攣止めの座薬ですやすや眠りはじめました。
そして、迎えた翌月曜の7日。
主人が仕事を休めたので
小春日和のポカポカ陽気のなか
ワン子をカゴに寝かせて甲山から六甲山へ、思い出の地を一緒にドライブ
帰ってからまた痙攣止めの薬をもらおうと動物病院へ
待っているときに脱糞し、先生に臨終を看取っていただきました。
長患いもせず、オムツも付けず
私達が一番ゆっくり見送ってあげられるときを選び
安らかに天へ旅立ちました。
完璧な旅立ち
最後の1日があったから、死を受け入れることができました。
ありがとう・・・15年と5ヶ月間、ありがとう。

長らくこのブログをご覧いただきました皆さまへ
以前から、きものや和文化情報をfacebookにまとめようかと思いつつ
ワン子話を書きたくてこのブログを残しておりましたが
これを機に、本ブログは一旦ストップいたします。
来年の春を目指して「晴れてらす」のホームページ、facebook、インスタグラム等、徐々にリニューアルしていきたいと思います。
新たなる出発にご期待いただければ幸いです。

追記
人とペットの共生環境研究所・中塚圭子先生の雑誌や本の編集に携わらせていただき、老犬介護についてもたくさんのことをうかがっておりました。その学びが本当に役立ちましたが、実体験を通して感じたことを以下に書き留めておきます。
ビニールプールは有効
認知症が出てきてぐるぐる回るようになると、家具や壁に頭をぶつけるので、第一段階はプラスチック段ボールで高さ60cm×3畳分くらいのサークルを作りました。さらに老化が進み、高いものを乗り越えられなくなってから、とっても役立ったのがビニールプールです。うちのワン子の場合、大きめの小型犬(体重8.5kg程度)で高さ45cm×直径1.5mのプールが最適でした。
●バスタオルで歩行補助
足がしっかり立たなくなっても、排泄のときには歩きたがりました。そんなとき、バスタオルをお腹の下から回し、両端を持って吊り下げるようにして歩かせてあげるといい。この方法を以前、柴犬で行ったときには上手くいったのですが、今回、うちのワン子では上手くいきませんでした。前足と後ろ足の弱り具合が違いすぎたのでしょうか? それとも、後ろ足がクロスしてしまっていたからなのか? 試してみる価値はあると思います。
食べないことを認めてあげる
食事を食べなくなったら、何とかして食べさせようとしてしまいがちですが、「もう、無理して食べなくてもいいよ」と言ってあげるときが来ることを知りました。
シリンジを用意しておくと便利
食事を食べられなくなっても、最後までお水は飲めました。そんなとき、注射器のようなシリンジがあれば、歯の隙間から流し入れてあげることができました。口の中で下がチロチロと動いたり、喉が鳴るのを見るとうれしかったなぁ。
●夏はドライアイス、冬は氷でも大丈夫
息を引き取ったあと、一番最初にすることは体を綺麗にしてあげることでした。見送るのは翌日にしたかったので、ドライアイスを買おうと思ったのですが、売ってくれると聞いていたケーキ店がなくなっていて焦りました。中塚先生に相談すると、「この時期なら氷で大丈夫。ジプロックに水を入れて冷凍室で凍らせるといいよ」と教えていただきました。確かに、夏でなければ氷で大丈夫でした。
●ペットの見送り方はあらかじめ相談
ペットの葬祭はそれぞれだと思います。うちはお墓は持たないという考えなので、お骨拾いはしていません。いざというときにどのように見送るか、あらかじめ家族で相談しておく方がいいと思います。
●思い残すことがないように
私の場合、最後に愛犬を囲んで家族で思い出を語り合い、そして思い出の地をドライブし、泣いたり笑ったりするうちに、安らかに旅立たせてあげたいという心境になれました。

2016年11月9日水曜日

サロンコンサート「ファンタジーの彼方に」へ

先週、梅田のカワイ楽器のなかにあるサロンで
高橋茂典さん・曜子さんご夫婦が企画されているコンサートがありました。
高橋茂典さんは大阪フィルの第一奏者をされていた方で
演奏が素晴らしいのはもちろんのこと、その立ち姿も素晴らしい!!
聴いているだけで心が軽くなります。


この日の曜子さんのドレスにも感動!
洋服の生地ですが、胸元とスカートの前裾に柄が入り、
袖を広げると着物のようですが、ピアノを弾くときには邪魔にならない。
袖口の切り方にひと工夫されていました。
洋楽と邦楽の融合を研究されている曜子さんさなではのドレスでした。

2016年10月17日月曜日

いつも眺めている白鶴美術館へ行ってみました






いつも散歩で眺めている白鶴美術館へ
30余年ぶり?に、きもの属を誘って行ってみました。

閑静な住宅街にあって、
山が迫り、海を臨むロケーション。

緑青をおびた銅板屋根、
和洋折衷のオリエンタルな建物自体がとっても魅力的です。



2016年10月1日土曜日

雨上がりの住吉川の朝









雨上がりの朝、

住吉川をウォーキングすると

見本のようなちぎれ雲が広がっていました。

三段滝の向こうには、白鶴美術館

「おみごと!」

と拍手したくなる秋の朝の風景です。

2016年9月29日木曜日

9月のビジター茶の湯




























久しぶりのビジター茶の湯
ご指導いただいている宇山先生はミクロネシアのプロジェクトでお忙しく
私たちもなかなかスケジュールを合わせられなくて
あっという間に季節が進んでいきます。
今回は野点に見立てた、茶箱を使ったお稽古。
といっても、1回や2回で覚えられるわけではないので
記憶の小箱の蓋を開く程度です。





2016年9月15日木曜日

きもので下鴨神社の観月祭へ


























中秋の名月はご覧になれましたか?

私は、ありがたいことに下鴨神社の観月祭でお月様を拝むことができました。

ジャスミン茶々さんが「友達がお琴の演奏をするから」と誘ってくれたおかげ。

琴だけではなく、尺八、越前琵琶、雅楽、舞楽などの奉納もありいかにも観月祭らしい経験をさせていただきました。

おもしろいなあと思ったのは、
雅楽が響くと、観客のテンションが上がること。
なんだか私も心が揺さぶられる感覚がありました。

雅楽は日本人の魂に響くのかもしれません。

2016年9月11日日曜日

老ワン子連れで岡山旅行




























「もしかすると夏を越せないかもしれない」・・・
我が家の老ワン子の心配をしていましたが
動物病院通いが功を奏し、元気になって落ち着いたので
この機に一泊二日の小旅行、岡山へ出かけました。
意外なことに夫婦とも後楽園は初めて。
花は過ぎ、紅葉の季節には早いこの季節、どんな情景に出会えるのかしら?
それほど期待していなかっただけに
タンチョウ鶴の園内散策、備中神楽、山陽愛石水石展示会、冷抹茶をいただき期待以上に楽しみました。







宿の中ではワン子のためにビニールプールを持参。
実はこれ、人とペットの共生環境を研究している中塚圭子先生から教えていただいた裏技。
犬は自由に歩き回ることができ、ぶつかっても安全。
飼い主にとっては居場所を限定できて、汚れてもさっと綺麗にできる。
これがあれば旅にも行けます!!

2016年9月8日木曜日

浴衣で東京湾クルーズ


またまた娘(左端)が浴衣の写真を送ってきてくれました。
あら、このまえ買った浴衣と違うんじゃない?と思ったら
皆さんレンタル浴衣で、東京湾クルーズ。
気楽そうに見えますが遊びではなく、仕事で外国の方をおもてなししているのだそう。
船上に並んだ写真は差し障りがあるといけないので、合成です。
「こんな気の利いた接待、かっこいいなあ」と主人がメールすると
「ちゃんと仕事もしているのでご心配なく」と返事がありました。
元気で頑張っているようで、それだけでありがたい、ありがたい。

2016年9月4日日曜日

霊山寺の奥の院はパワースポット?



バラの季節に訪れた霊山寺を再訪。
どうしても奥の院のことが気になっていたからです。
というのも、あのとき一緒に行った明日香紫さんのカメラにも、私のカメラにも奥の院で撮ったはずの写真が写っていなかったからです。
パワースポットで起こったミステリー???なんて・・・
だからもう一度行って、ちゃんと写真が撮れることを確認したかったのです。





はい、今回は大丈夫、普通ですね。

参道にはたくさんの寄進による燈籠が建ち並んでいて
「よほど御利益があるのか、儲け上手か、どっちかな?」などと不謹慎ですみません。

奥の院以外は近代的な雰囲気で施設が充実しています。
お参りのあとには併設のゴルフ練習場でひと汗かき、薬師湯に入り、レストランで食事。
十分堪能して、明るいうちに帰り着きました。

やっぱりパワースポットなのでしょうか?

2016年8月12日金曜日

若者の夏の定番、浴衣で花火


先日、東京の会社に勤務している娘から
「浴衣が着たいから送って」
とリクエストがありました。
会社の皆さんと花火に出かけというのです。
数年前に買った赤紫の浴衣でもまだいいと思うものの
ちょっと柄が賑やかなすぎるかな?
などと気になって、結局、新しいものを用意しました。
私が着付けするなら、違うパターンもありですが
人に着せてもらうので、素直に浴衣に半幅帯にしました。
着付けは同期の方にしていただいたそうです。
本当は、
「大学時代にきものを着られるようになる」
と約束していたのに、果たさないままに巣立ってしまって・・・。
私が元気なうちに着られるようになってほしいなあ。


女性陣は皆さん浴衣。
若い方のきものって、本当に可愛くていいですね。

2016年8月3日水曜日

25周年に自社出版をしてみました

女性3人で編集プロダクションを始めてから、今年で25周年。
関西のファミリー向けのアウトドア情報を中心に
JTB、ぴあ、ウォーカーなどの雑誌を作り
そのうちペット情報の単行本などを作り
ネット時代到来&自分たちの高齢化で情報雑誌を卒業。
以来、ネット&自分たちのペースでできる仕事を細々と続けてきました。
これからの可能性の種まきとして、昨年は電子書籍を出版
今年は、紙の実本の出版を廉価で作ることを目指し、
ようやく『43歳のハローワーク』を自社出版
アマゾンから販売できるようになりました。
「やってみたらできるもんだなぁ」と思います。

御影ライムの主人の職業人生をまとめた自分史ですが
もし、よろしければご覧いただけると有難いです。

『43歳からのハローワーク』

普通に大学を卒業し、普通に企業に就職し、普通に結婚して家庭を持ち、定年を迎えるものと思っていた平凡な僕。
想定外の転職・独立で人生に失速し、43歳で苦い就活を体験・・・。
それを機に、自分を活かし組織にも役立つためにはどうすればいいのか見つめ直し、40代の学生生活を経て言語聴覚士の資格を取得。その後、2級キャリアコンサルタント技能士など5資格を取得。
再びサラリーマンとして人生を立て直した自分史です。
人生の再出発を目指す方々の応援歌になれば幸いです。



2016年8月2日火曜日

きもので京都の小川治兵衛作庭の庭へ

真夏の京都へきもので出かけるのに、少しでも涼しそうなところ、と選んだのが、並河靖之七宝記念館。
近くを通ったことはあっても、中へ入るのは初めて。

精巧な技と洗練されたデザインの七宝焼き、後継者が居なかったのが残念です。
ここの庭はそれほど広くはないですが、小川治兵衛が初めて手がけた、琵琶湖疎水の水を引き込んだ端正な庭。
水音を聞いているとしばし暑さを忘れます。







「近くにもう一つ小川治兵衛が作庭した庭がありますよ」
とすすめられて行ってみたのが無鄰菴。

こちらは山縣有朋の別荘だけあって、町屋の中のこぢんまりした雰囲気ではなく
東山を借景に芝生の広場がある爽快なお庭でした。
こちらにも琵琶湖疎水の流れが引き込まれていて、
開け放った窓から風が抜け、畳みに寝転んでお昼寝をしたくなりました。
さすがにいいお庭・・・。


涼しげ、といっても京都の暑さは甘くない。
家に帰ってすぐシャワーを浴び、エアコン部屋直行でした。

2016年7月18日月曜日

きもので神戸市立博物館へ


ボストン美術館所蔵の浮世絵展
『俺たちの国芳 わたしの国貞』を見に行きました。
このところお天気ときもの属とのタイミングが合わず
きものは久しぶり。

カジュアルなタイトルになっていますが、それに合わせるように、作品の上に「寒冷期猫好き女子の意欲作」などとコメントが書かれていました。
現代のアニメーションに通じるところがある浮世絵にはぴったりですね。





今回の目玉は7月中なら館内で写真を撮影できること。
なぜ、7月中なのかは分かりませんが??
館内で撮影OKなんて、日本の美術館では希ですよね。



ロビーには猫かぶりなりきり写真コーナーがあるので
ぜひ記念写真を撮りましょう!!(下)




2016年7月16日土曜日

老いをかわいく、手作りワン子ドレス

我が家のワン子はこの6月で15歳になりました。
いくつになっても家族は「かわいい、かわいい」と思っているのですが
ふと客観的に見ると、痩せっぽっちで、背が曲がり、尻尾が垂れ・・・
押しも押されぬ老犬になっています。
せめてかわいい服でも着せてあげようと
冬は余り物の毛糸でセーターを編みましたが
今回はニットソーイングに凝っているジャスミン茶々さんに手伝ってもらい夏服に挑戦。


400円くらいで買ってきたキッズ用のTシャツと生地が可愛いので残していた娘が昔着ていたスカート。
この二つを合体させることにしました。
Tシャツをワン子のサイズに合わせてダーツを取り、身幅を狭く。

裾ををカットして、共布で作ったテープで巻き込む。

スカートの裾を切って幅広の二重のフリルを作り
Tシャツにくっつけて出来上がり!!

茶々さんのロックミシンの腕があれば、魔法のようにあっという間にできてしまいました。
手伝ってもらうというより、ほとんど縫ってもらっちゃいました(*^_^*)













着せてみるとぴったりサイズ。
ワン子は犬種や体格によって個体差が大きいから、
実は既製服が合わない場合も多いのです。
それに、思い出の布が再生されるから、うれしさ倍増。
きもの地で作るのもいいかもしれない!!








2016年7月9日土曜日

友人の日本画のグループ展を観に京都へ


会場の「綾小路ギャラリー武」は古い町屋を再生したギャラリー。
周辺には同じような古民家カフェやレストランが点在し
雰囲気のいい路地が続いています。

明日香紫さんの今回の作品のなかで
私が一番気になったのは夏みかん。
抜けたバックに瑞々しい夏みかんの存在感。
この力強さが彼女の作品の魅力の一つなのかなぁと思いながら拝見しました。


2016年7月1日金曜日

大神神社から明日香をドライブ散策


さぼり続けているうちに、
気がつくと6月は一度も投稿せず仕舞い。
今年の梅雨は雨が多くて、きものを着るチャンスを逃しています。
きものを着ずに明日香に出かけたときのことを振り返って・・・

明日香に来たら、まずは大神神社へ。
あら、結婚式!
幸多かれとお祈りします。
いつものルートで拝殿から摂社を回り、狭井神社へ来ると
今年も変わらず、ささゆりが咲いていました。
変わらないどころか、昨年より今年の方が見事かもしれません。










今回のもう一つの目的地が古民家再生の『Cafeことだま』
入り口脇の土間のショップ空間だけでも素敵。
ランチは土ものの器に上手に盛られ
デザートは小さな重箱入り
こういった演出があるから、いっそう美味しく感じさられますね。


食後に近くの岡寺に参拝
蓮が頃合いのつぼみを見せてくれました。

そのあと万葉文化館へ。
この春、明日香紫さんが写生会で描いた、舞妓さんの絵が展示されていました。
贔屓目かもしれませんが、その絵だけ飛び抜けて生き生きしているように見えました。
牡丹の花のようなふんわりかわいい舞妓さんだったかな。